CASE4:光とそよ風が集まる平屋

Vol.1

光とそよ風が集まる平屋

最初に依頼主のご要望としてあがったのは「明るく開放的」で「プライバシーを確保」できる家。

以前お住まいだった住環境のストレスから、今回建てる家は日当りがよく、のびのびと過ごせる空間をイメージされていました。

前に住まれていた家は住宅密集地で、近くにアパートが隣接しているため家の中の日当りが十分ではありませんでした。

また、お隣の家との距離が近いためカーテンを開けると向かいのアパートの共有廊下を歩いている方と目があったりなど、自宅にいるにも関わらずプライバシーを守りにくい状況だったのです。

そこで今回は、プライベートな空間がしっかりと確保されつつ、お家のどこにいても暖かい日が差し込む自然光を生かした開放感のある平家を目指しました。

また、平屋は、階段を使わない分、年齢を重ねても移動に無理がなく、住む方の一生に寄り添えるというメリットもあります。

 

 

「引き戸」と「窓」で空間に明るさと開放感を生み出す

基本的に、すべてを引き戸にしました。

引き戸にする最大のメリットは、開けっぱなしにできることです。

ですから、それぞれの部屋を単独で使用するのはもちろん、引き戸を開ければ隣の部屋と併せて、より大きな空間として使用できます。

さらに言えば、廊下も廊下ととらえず、扉を開けっぱなしにすることで廊下スペースを通じて隣の部屋と繋がるので、廊下も部屋の一部となります。

つまり、引き戸にする事で、より開放的で気持ちよい空間を生み出す事が可能になるということです。

また、この家のテーマである「明るさ」を演出するために重要になるのが、窓の存在。

この家は全ての部屋に、そして廊下にも、四方八方に窓があるため、自然の光で部屋全体を優しい光で照らします。

またその窓を開ければ、家全体が風の抜け道にもなっているので、春や秋はどこにいても気持ち良い風を感じながら過ごせます。

さらには、すべての部屋が中庭に向いており、どこからでも外の景色を眺めることができ、明るく開放感があります。

 

 

住まう人にとって「ちょうどよい自然光」を

ここでこだわったのが、逆説的ですが、光が入りすぎない、という点です。

「日のあたる家にしたい」というご要望はよく伺いますが、実は日が入りすぎてしまうと暑く、そしてまぶしくなり過ぎてしまうというデメリットもあります。

特に夏場は日が入りすぎることで、夕日はいつもレーザービームのように部屋の中に日が差し込み、家の中にいることに辛さを感じるようになります。

そこで今回は、庇(ひさし)に工夫を凝らしました。庇(ひさし)とは、本来夏は日を避け、冬は日を入れるためのものです。

窓の大きさや向きを考慮した上で、夏は過度な光を避け、逆に冬場は心地よい光が入るように計算し、庇の長さを考慮しました。

それにより、四季を通して住まう方が心地よい明るさを感じられるよう、「ちょうどよい自然光」が入る設計にしました。

 

 

このように、依頼主の「光の入る家にしたい」というご要望を叶えることはもちろん大切にしていますが、施工後に家に住み始めると「暑くて住みにくい」、ということを避けるために光の入り具合にも最大限配慮をしました。

依頼主の理想を叶えつつ、それによって生まれるデメリットを極力削減できるよう、トータルバランスを考えて設計を行います。

住めば住むほど我が家が好きになっていく、そんな依頼主の人生に寄り添う家作りを目指しています。

 

 

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